− ブラディにとって、ヨーロッパタイトルの次は、当然世界チャンピオンやオリンピックの金メダルかな。
サムソノフ 今はプロフェッショナルな生活、プロフェッショナルな練習をしていくことだけを考えている。すべてはいつものトーナメントと同じようにやっていくつもりだ。特別なことはしないよ。
− コージがドイツに来たことでブンデスリーガは日本の卓球ファンにとっても身近になった。何か彼にアドバイスすることはあるかい?
ロスコフ コージにとってブンデスリーガでやることは大変なことだけど、彼はブンデスリーガのNo.3、No.4選手の中でもベストプレーヤーのひとりだと思う。ただブンデスリーガにはカット打ちのうまい選手がたくさんいる。今はまず相手の戦術を知ることが先決だろうね。
長いシーズンでは誰にだってアップダウンがあるんだ。グレンツァオ戦のコージはよくなかったけど、プレーオフではいつもの彼のプレーをすれば勝てると思うよ。
サムソノフ コージはとてもいい奴だよ。プンデスリーガではとてもたくさん試合があるし、大きなプレッシャーがかかる。彼はNo.3として常に勝つことを期待される。今はまだ自分自身の調子をつかみきってないからいいプレーができないこともあるし、ブンデスリーガに慣れるにはもう少し時間がかかると思う。10月には足も故障していたしね。でも、ルバロワとのチャンピオンズリーグではとても大事なところで勝って、チームに貢献した。彼はふだんいい練習をしているし、もっとよくなると思うね。
ロスコフ コージはナイスガイだね。彼はいろんなことをすばやく吸収しているし、メンタルもいいよ。ドイツ人やブンデスリーガというものをよく理解しているね。もちろん彼は数え切れないほど国際大会も経験しているし、卓球というものをわかっている。チャンピオンズリーグでもとても貴重な勝利をあげた。それは彼がいいプレーヤーであること、『デュッセルドルフ』がとてもいい選手を獲得したことを証明したんだよ。
− ブンデスリーガの観客、クラブ、スポンサーからの大きなプレッシャーを、ブラディ、君自身はどのようにはね返しているんだろう。
サムソノフ その方法というのは自分自身が見つけるもので、「これがいい!」という方法はないんだよ。とにかくブンデスリーガはたくさんの試合があって、もし負けても、その敗戦をしっかりと受けとめ、次の試合に臨む。強いて言えば、毎試合ごとに何か新しいものを見つけて、卓球を楽しむことかな。
− ブラディは世界ランキング1位。1位のプレッシャーというのはあるかな?
サムソノフ それを意識することはないね。
もちろん、No.1でいることは気持ちいいけど、いろんなトーナメントに行けば自分より強い選手がいるから、本当のNo.1という意識はない。これから世界チャンピオンになり、オリンピックでのチャンピオンになれば、本当のNo.1になるんだろうね。
− チームメイトのロッシーについては……。
浩二 ロッシーは噂通りの男、妥協を知らない男。タフなプロフェッショナルですよ。いくら卓球が好きとはいえ、本当によく練習をする。とにかくこのチームは「ロスコフのチーム」。模範的な選手だから、ブラデイやマーティン(・モンラッド)にいい影響を与えている。ロッシーは天狗になることもないし、自分の可能性を高めたいという気持ちが強い。全然満足しない。たぶんチャンピオンになっても満足しないでしょうね。そういった意味で、彼はハングリーなスピリットを持っている。
サムソノフ ロッシーはとてもプロフェッショナルな選手だ。ぼくは彼からいろんなことを学んだ。どのように練習し、どのように戦うか。彼はいつも台についたら100%の精神と集中力で戦う。
− ブラディについて。
浩二 彼はすごく優しいし、すごく気を使ってくれるし、思いやりのある男だね。
ロスコフ ブラディは世界の中でもベストプレーヤーのひとりだし、彼はいつも卓球を楽しんでいる。彼がベストの状態を維持していけば将来も世界的なべストプレーヤーであり続けることは間違いないね。
− 何が君たちを支えているんだろう。
サムソノフ 常にもっといいプレーをしよう、もっといい試合をしようという気持ち。それに卓球を楽しむ気持ち。たとえば試合で負けてもいいラリーがあれば観客も沸くし、ぼくも卓球を楽しむことができる。
ロスコフ ブンデスリーガでのぼくのモチベーションは、このチームをプレーオフに向けていい状態に作り上げていくこと。プレーヤーが何を考えているかを知ることがぼくの役割だね。自分で戦う姿勢を示したり、チームメイトと話をするのがぼくのチーム内での仕事さ。
浩二 やはりブンデスリーガやヨーロッパチャンピオンズリーグで優勝したいという気持ちが、今のぼくを支えている。ただ単にお金を稼ぐことが目的じゃない。自分が強くなれば結果としてお金がついてくるんだと思う。
− ロッシーの次のターゲットは。
ロスコフ ぼくはチーム戦が好きなんだ。2000年のブレーメン(ドイツ)でのヨーロッパ選手権の団体戦で勝つことがドイツ代表としてのターゲット。ぼくはリーダーとして若いチームを引っ張り、優勝したい。
− アトランタではロッシーは銅メダルだったけど、今度は違う色のメダルを狙う?
ロスコフ 難しいと思うよ。シドニーで、サムソノフ、孔令輝(コン・リンフィ)、劉国梁(リュウ・グオリャン)、王励勤(ワン・リキン)、それに馬琳(マ・リン)や閣森(ヤン・セン)が出てくるかもしれない。彼らに勝ってメダルに到達するのはとても難しい。だけどすべてが可能かもしれない。アトランタでは誰もぼくがメダルを取るなんて思っていなかったんだから。ぼくは自分でもメンタルが強いと思っている。メダルのかかった試合になればばくは負けない。ぼくは重要な試合でプレーするのが好きなんだ。運が必要か? もちろん!大きな運がね(笑)。それがスポーツさ。
− シドニー五輪は遠い先の話ですか?
サムソノフ 今の時点ではまだまだ先の話。五輪までたくさんの試合があるからね。
ロスコフ いやー、すぐだよ。すぐに来るよ。2000年のオリンピックで、ぼくが現役を引退するんじゃないか、と言う人もいるけど、ぼくは体の状態がよければプレーを続けるよ。
浩二 すぐ来るよ、オリンピックは。
今? すごく意識している。特に世界ランキングが関係するから国際大会に出ると意識する。
− ブラディにとっては、2000年は選手年齢からするとグッドタイミングだね。
サムソノフ そう望みたいね。でも昨シーズンはファンタスティックな試合ができたけど、今年はまだ本調子じゃない。とにかくいいコンディションを保つことが一番だね。
− ブンデスリーガとヨーロッパチャンピオンズリーグの優勝を目指してがんばってください。