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釜山アジア大会で僕は団体戦もシングルスも孔令輝(中国)に敗れた。2試合ともフルセットまでもつれた接戦だった。彼は五輪も世界選手権も制しているスーパースター。相手を追い詰め、いい戦いができたともいえる。だが、それよりも悔しさが先に立つし、自分にがっかりしている。もっと頑張れなかったのか。戦い方によっては勝てたのではないか、と思う。
18歳でナショナルチーム入りしてから17年間、日の丸をつけて五輪やアジア大会など国際試合を経験してきた。振り返れば試合に勝つ喜びを味わうというより、負けて悔しさを感じることが大半だった。この悔しさを晴らしたい。そんな思いが、次のステップを踏みだす糧になってきた。
強くなるために、新しいことに挑戦してきたという自負もある。明大時代にはスウェーデンのクラブチームに留学し、卓球では初のプロ選手にもなった。海外に活動の本拠地を置いたのも僕が最初だった。反対はあったが、結果が証明してくれると思っていた。
日本でずっと選手生活を続けていたら、今の僕はあるだろうか。海外で競技のさまざまな側面を見た経験が財産になっている。
トップ選手になっても、学ぶことはいくらでもある。心の中にプライドを持つのは大切だ。だが、そのプライドは周囲にちらつかせるものではない。自分より弱い選手にだって学ぶべき点はある。変なプライドを持っている間、選手は伸びないと思う。
卓球界はこのところ、大幅にルールが変わった。ポールが大きくなり、1セットの点数も21点から11点になった。サーブの方法も変わって試合の様相は一変した。戸惑う選手もいるが、本当に強い選手はどんなルールにも適応してくる。
あきらめず、自分を信じて努力を続ける。逃げ場所はないし、卓球の世界にこそ、自分の存在価値があるとも思う。もっと強くなって、みんなからいかされる人間になりたいこの気持ちが続く限り、僕は選手生活を続ける。 |